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2020年07月05日

正しい知識と誤った知識。

こんばんは。

そろそろ行動範囲を広げられるかなぁ
と思っていた矢先、
鹿児島からのニュースにちょっと動揺してしまった週末ですが、
皆さんはいかがでしょうか。

熊本の豪雨の被害状況にも心が痛くなりますね。

心配は尽きませんが、
動揺してばかりもいられないので、、、、、
今できること。


今日は、ヨーガ・スートラの続きです。

マインドの活動には、正しい知識(正知)、誤った知識(誤解)、(言葉から生じる)錯覚、睡眠、記憶の5つがある

ということでしたが、
今日は正しい知識と誤った知識について。

I-7 pratyakṣa-anumāna-āgamāḥ pramāṇāni
プラティヤクシャー ヌマーナーガマー プラマーナーニー

Right knowledge is that by which a thing is made clear to you. It is these three things: direct perception, inference and/or scriptures.
正しい知識とは理解につかながるもの。それには直接的知覚、推論そして経典がある。


正しい知識(正知)には3つの段階があるそうです。

まず、1つ目の段階が agamah=経典
古くから賢者や聖者などの教えとして信じ、説かれてきたもの。

次に、anumana=推論
得た情報や知識を元に推論、考察する段階。

最後に、pratyaksa= 直接的知覚
直接見て、体験して得る知識。誰が見ても確かな事実。


例えば、
「ヨーガ・スートラ」を開いて、「自分」と思っていたものは間違いであり、「真我」は別にある。
と知ります。
そして、「真我」についての情報、それを知る方法について知ります。
これがアーガマ(agamah)

各スートラの意味を分析しながら、推論する。
これがアヌマーナ(anumana)
ヨーガ修練者の多くはこの段階…と言えるでしょうか。

そして、最終的に「真我」に到達し、自分自身でそれがどういうものか知ること。
もしくは、「真我」に結びつく知識を得る。(例えば、「これは自分ではない」とはっきり理解できる。)
これがプラティヤクシャ(pratyaksa)


私が理解できる限りでは、
この段階を踏んで到達する知識が pramana(正知)



では、誤った知識とは?

I-8 viparyayo mithyā-jñānam-atadrūpa pratiṣṭham
ヴィパリヤヨー ミッティヤーグニャーナム アタドゥルーパ プラティシュタム

Wrong knowledge or misunderstanding is explained as: mythical understanding, the replica of the object is wrong (in the mind), or it is not as the object is.
誤った知識または誤解とは、想像上の理解、複製や物質そのものとは異なる。


「私たちが目にしているものは、そのもの本来の姿形を捉えられていない。」
と聞いたことあるでしょうか。


海外の友人たちと話していて面白いと思ったことの一つ。

動物の鳴き声が国によって違うこと。
日本で犬は「ワンワン」と鳴くけれどアメリカでは「バウバウ」と鳴く。
違う国ではまたさらに異なる鳴き声...

動物も生活する地域によって異なる言語を使うのなら別ですが…
おそらく、同じように鳴いている……….ハズです。

私たちは、犬の鳴き声を自分たちの使う言語の中にある発音と結びつけて表現し、
さらに、幼い頃に誰かに「犬がワンワン鳴いているよ」と言われれば、
その記憶は潜在意識の中に蓄積され、その後、犬の鳴き声を聞けば「ワンワン」と聞こえる。
そして、犬は「ワンワン」と鳴くもの
という vipariyayah (誤った知識)の出来上がりです。


それと同じように、
私たちは全ての物事をマインドのフィルターを通して見聞きし認識した姿を
そのものの本質と誤解しているんです。


本当は、犬ってどう鳴いているんでしょうね。


という訳で、
正しい知識(Pranama)は、aklishta(好ましいもの/苦痛なきもの)と言えると思います。
一時的にはklishtaになり得ることもある...かもしれません。。。。ね。


Vipariyayah(誤解)は、klishta(好ましくないもの/苦痛を生み出すもの)です。

マインドの作用を抑制することが目的のヨーガにおいては、
過去の記憶などによるフィルターがかかった情報、思い込みは、妨げになるものと考えられると思います。


そのフィルターを外して物事を見ることは可能なのか…
思い出してください
第一章は、ヨーガ上級者向けです。
今はただ、「そういうもの」ぐらいに留めておいてください。

全てのフィルターを外した時見える世界がどういうものなのか、興味はありますが
遥か遠く見えないゴールを見て
間違いを正さないとと不安になるよりも
まずは足元を。

『今できることに取り組みなさい』
と私の先生もよく言っています。

正しい知識と誤った知識。
龍郷クラスで使っている部屋からの風景。
午前と午後のクラスの間1時間、この風景をただ眺めていると
なぜか、
「平和」だな。と地に足がつく感覚がします。



次回は、残り3つのマインドの活動について
書けるといいな.......
と思っています。


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Posted by Ganesha at 22:29│Comments(0)ヨガ哲学
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